初恋から得た誓い

私の初恋、それは20歳の夏だった。
夏休みを使って始めた短期の工場でのアルバイト。ライン作業を行う中、毎日私の目の前に立つ金髪長髪の彼。
見た目は軽そうだけど、周りに気が配れるとても優しい男性だった。
でも、私は知っていた。彼がその瞳でいつも見つめているのは、私の隣にたつ女の子。かわいらしくて守りたい女子No.1って感じのモテ女子。そりゃ、私が男でもその子を好きになるよ。
季節が夏から秋に変わったころ、彼と彼女は付き合いだした。彼女はいつも、「相談」と言う名の惚気を私に聞かせていた。作り笑いはもう限界。私は徐々に距離をとり離れていった。
雪が解け、桜が咲き始めたころ、まだ私は彼のことが忘れられなかった。彼女と彼は既に別れていた。彼女とは連絡を取っていなかったし、彼の連絡先は知らなかった。
汗ばむ季節になり、私は淡い期待をもって工場に向かう。彼は今年もここでアルバイトをしているかもしれない。
そこで目にしたのは、黒髪短髪の彼。見た目は全く違ったけど、相変わらず周りをよく見ている優しい彼だった。今度は逃さない。積極的につかみに行く!
結果は…玉砕。彼の目に私は映っていなかった。でも、想いを告げられただけで十分。この1年間の恋に幕を閉じる。長いようであっという間の1年間。次は両想いになる、そう誓った21歳の夏。

30歳 chanthihttp://yasepuro.com/